早朝の湖畔とアクシデントの予兆
子供達のペースは、寄り道しながらゆっくり進んで、1日40〜50kmが最適だとわかってきた。しかし、今日はちょうどいい場所に宿がないため、少し長く走らなければならない。

早朝、宿の湖畔でクマのポーズ?朝食が無かったので、出発後2kmほど先にある『道の駅』へ。レストランはまだ営業していないため、朝からソフトクリームとオランダせんべいを食べる。

あさソフトにご満悦な子供達!

根室の名物が、なぜオランダせんべいなのかよく分からないが、噛むと味が出る昔ながらのお菓子だ。しかし、子供にはちょっと硬い。

この「道の駅」は風連湖の湖畔にあり、展望所の望遠鏡からは、対岸に野生の鹿を見ることができた。
長女、まさかの大転倒
海沿いの道に出るまで30kmほど、アップダウンのきついルートを走る。
そのアップダウンの下り坂で、長女がスピードを出しすぎ、ハンドルを取られ、まさかの大転倒!!!
アップダウンを上った所で後ろを見ると、長女の姿が無い……。遥か後ろ、下りの途中で、倒れた自転車を引きずっているのが見える。もしやと思い引き返してみると、両膝をすりむき自転車を引きずる長女がいた。派手に転んだようで、自分を確認すると安心したように、ワンワン泣き出した。
長女は震える声で「あのね、転んで回転したんだよ」「頭が真っ白になってね。よく覚えてない……」「気がついたら立っていた」「車が後ろから来ていたら、死んでいたよ」「ヘルメットで助かった」と言っている。ずいぶん怖かったようで、気が動転している。
自転車を道の脇に寄せ、ケガを確認する。両膝はすりむけ、血が滲んでいる。服も破れ、10円玉ほどの穴が開いている。「他に痛い所はないか?」と聞くと、腰をすりむき、べっこり皮がむけている。「あー痛そう」と思いながらも、あんまり反応すると余計痛がるといけないと思い、平静を装う。ヘルメットにも傷が付いている。しかし不幸中の幸い、骨などに異常は無いようだ。自転車にも異常は無さそう。
傷は痛そうだが致命傷にならず、少し安堵する。長女はこんな怪我をするのが初めてで、かなり動揺している。しかし、自分達の小さい頃はよくこんな怪我をしたものだ。最近の子はあまり怪我をする機会も無いので、これも良い経験だ。(ちょっとかわいそうだが。)
先程通ったコンビニに引き返し、消毒液と包帯、そしてテープを購入。車を駐車していたおじさんとおばさんが心配して、「試供品でもらった」という小さな絆創膏をくれた。おばさんは「こんなの渡しても」と恐縮しているが、おじさんは「いいから渡しとけっ」とおばさんに言っている……。人の温かさに触れ、長女も少しだけ落ち着きを取り戻した様子だ。
野生動物との遭遇と虫の大群
気をとり直し、再び走り出す。
数十分走ると、道路わきに出てきたシマリスを発見!(看板の先にいるはず……)
今度は鹿を発見。結構大きなエゾシカだ。(2頭、見えるかな?)キツネにも遭遇する。野生の動物達に出会い、長女も少しは気分が晴れたようだ。よかった。
やっと見つけた牧場カフェで昼食をと思ったが、なかなか雰囲気のいい感じの店で、料理を注文しようとすると、なんと軽く「1時間待ち」と言われた。今日のルートではそんなに時間が取れないので、残念だが他を探すことにする……。

アップダウンを越えて、昼からは海岸沿いの道に出る。漁港でトイレ休憩。

海鳥の大群が港にいる。末娘がいきなり、大きな声で「整列!」と叫ぶと、いっせいに飛び立つ海鳥達を追いかける末娘。

小雨になり、霧が出てくる。昼食にしたいが、この辺は民家や漁港があってもお店がない。

しかたがないので、手持ちの非常食のお菓子で昼食。ポテトチップとスティックビスケットを食べて出発。末娘は後ろに乗っているだけなので、体が冷えて寒いだろうに、相変わらず自作の歌を歌ってマイペースで元気がいい。

オホーツクの海岸沿いは、荒涼としていて少し寂しい感じがするが、今日はよくサイクリングの若い集団に会う。「大学のサークルか何かかな?」女子も結構いる。自転車ブーム到来か?
暑くなったので服を脱ごうと立ち止まると、小さな虫の大群に襲われる。アブラムシのような小さな虫だが、大量に服や自転車にまとわりつく。振り払っても後から後から飛んできて、服の中やカバンの中にも入ってくる。とりあえずその場から離れ脱出!しかし今までに無い虫の数だった……。
標津での温かいもてなし
標津町の「道の駅」に到着。サイクリングの若い兄ちゃんが、「パンク修理キットを持っていないか」と聞いてきた。困った時はお互い様、キットを分けてあげる。予備タイヤを持っていたが、裂けて使い物にならなくなったらしい。こじんまりとした『道の駅』は、「本当にこの一帯は何も無いんだなぁ」と感じさせる。
北方領土に向けて、『叫びの像』の前で記念撮影。
民宿の宿に到着。お客さんは1組ほどでほぼ貸切状態だ。温泉が出る新しい宿なので室内も綺麗!宿の女将さんは、自分の子どもと同じ年の孫がいるらしく、怪我した長女にいろいろ薬を出してくれたり、夕食も子供用に特別に用意してくれたり、とても良くしてくれた。
風連湖→標津町 尾岱沼岬 走行距離:64km。北海道親子自転車の旅10日目を終える。





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