日別アーカイブ: 2013年6月11日

古民家鑑定士

先月、古民家鑑定士なる資格を見つけた。

これは厚生労働省認可の資格で、築50年を超す古民家を鑑定する資格だ

古民家を探している自分にはとても興味深い内容で早速勉強することに
古民家は知れば知るほど大変面白い、自分が考えている持続可能な社会には古民家を見直すことの重要性がたくさんある。

現在、日本の住宅は不動産価値的には築25年~30年経過すると固定資産としては0円、つまり価値が無くなる。

しかし、日本古来の伝統構法と呼ばれる木造軸組構法で建てられた建物は梁や柱も大きな物を使用し、
最近注目されている免震構造と呼ばれる、免震的要素を兼ね備え、使用する素材も環境や人に優しい自然素材を使用し建てられているという。

また、一般的な鉄やプラスチックなどの素材は新しい時が1番強度があり、古くなるにつれ弱くなっていくが
木材は乾燥し、時間とともに強度を増し、樹齢100年のヒノキの場合は、
伐採されてから100年後が最も引っ張り強度や圧縮強度が増すという研究報告もあるそうです。

木材の強度は200~300年は変わらないと言われており、木材の強度が落ちるのは800年~1200年後という途方もない未来の話だそうです。
古民家は現在の住宅と比較にならないほど贅沢な良質な木材が使われた、耐久性の長い住宅だそうです。

ではなぜ、そんな古民家が廃れていったのか

それは、現在の住宅は高気密でエアコン等で温度調整するのに対し、古民家は自然の力で温度調整するため
夏は涼しいが、冬は寒い、機密性が無く、隙間風が吹く、庇(ひさし)が長いため、室内は暗い、
間取りは客間が中心で、現在の生活様式に合わない間取りをしている等があげられる。

しかし、現在の持続可能な社会を担うためには、もう一度、現在の冷暖房等のエネルギー消費型で、
化学製品等を多用した建築様式を見直す時に来ているのではと思う。

昔ながらの持続可能な環境や人に優しい古民家を見直しながら、
かつ現在のライフスタイルに合うリノベーションを行うことができれば、
住宅建築においても新たな持続可能な社会が確立できるのではないかと思う。