
今朝もバイキングだった。今日のバイキングはなかなか美味しかった。素材にこだわっている感じがしたのだ。昼、夜としっかり食べられない時があるので、朝は腹いっぱいしっかり食べることにする。昼食用にりんごをひとつもらって行く。何日かかるか分からないが、145km先のモールバッハを目指す。山の中らしいので、いくつか山や丘を越えないといけないだろう。

午前:雨とトラブル、そして日本の味
小雨がちらつく中を出発した。ウインドウブレーカーで雨をしのぐのはちょっと無理があった。雨はいっそう強くなってくる。道路沿いにはあまり店もなくなってきた。途中にアウディ、BMW、そしてトヨタのお店が並んでいた。

峠道はきついが、日本ほどの山ではないので、なんとか頑張れる。

お昼から雨もあがり、晴れ間が見えてきた。自転車の荷台がシートポスト一箇所で固定するタイプなので、荷物の重量があることもあり、荷台が左右に動きタイヤに干渉する。何かで補強できればと思い、途中にあったショッピングセンターに立ち寄るが、食品スーパーだった。


日本の寿司が置いてあった。弁当の名前は「TUNAMI」だった(苦笑)。しょうがないので先に進む。

今日はGPSも順調だ。昨日サイクルロードマップに合わせてできるだけ細かくルート設定したので、大きく道を外れることなく目安になっている。車が走るバイパスのような所は高速ではないが、皆すごいスピードで走り抜けていく。自分が走っている横を少し離れて抜いていってくれるが、対向車にはあまり気にしていないらしく、自分を追い抜くときに対向車にぶつかりそうで怖い。ドイツは多くの人がいい車に乗っている。型も新しくてきれいだ。ベンツ・BMW・フォルクスワーゲン、アルファロメオ、ボルボ、ヒュンダイ・オペル。たまにトヨタやマツダが走っている。自転車はほとんどマウンテンバイクで、コーナーでタイヤをドリフトしながら曲がっていく。ジャイアントの自転車が多い。

丘の上には風力発電の風車がいっぱい回っていた。どこまでも続く緑の畑が印象的だった。
午後:泥との格闘と人との交流
道がいきなりあぜ道のようにドカドカになってきた。自転車が泣きだしたのでタイヤを見てみると、泥がブレーキにいっぱいはまって動かなくなっている。何てことだ。この道はしばらく続きそうだが、引き返すのもかなりかかりそうなので、自転車を降りて押しながら進む。それでも泥が容赦なくタイヤにまとわりつく。


進んでは泥を取り除き、また進む。ようやく車道に出た。仕方がないので車道を通ることにする。しばらくすると自転車道が見えてきた。

住宅地へ入る。また道が分からなくなったので、通りがかりの子連れのお母さんに聞いた。英語がしゃべれないとのことで、ガレージでバイクをいじっているおじさんにドイツ語で話しかけている。会話の状況を察するに、どうやらおじさんも分からないといっているようだ。でも女の人は「私も道もよく分からない」といっているようだった。「サンキュー」と言って別れようとするが引き止められ、あたりを見回し誰かを探している。すると隣の家の三階からおじさんが顔をだし、**「俺が教えてやるからちょっと待て」**といって降りてきた。
おじさんとガレージのおじさんで、どうやらどの道がいいか話し合っているようだ。自分の進もうと思っていた道路は急坂なので、迂回した方がいいとのこと。おじさんが進める迂回路を進むことにした。街を過ぎ、丘を越え、また街が見えてきた。
夕方:宿探しとまさかの「安全対策」
まだ目的地のモールバッハはかなり遠い。16時を回ったので宿を探すことにする。地図に載っている一番近い宿がある街まで進むが、空が暗くなり雨が降ってきた。通りがかる人にホテルはどこかと尋ねまくる。どうやらこの街にはホテルがないらしい。また隣街へ進む。
突然、目に虫が飛び込んできた。「痛たッ」。飲み水で目を洗うがあまりよくならない。痛みを堪え先を急ぐ。
何度か行ったり来たりしながら宿に到着。なんとか泊まれるようだ。しかしどうもガラが悪そうなホテルだ。付近は観光地みたいだが、怪しい輩がうろついている。宿代は現金前払いで、レシートなどは無し。しかもおじさん(オーナー)の財布がキャッシャー代わりだ。おまけにお釣りが足りない。「後で渡す」と言っているがどうも怪しい。部屋のカギはすごく旧式で、鍵穴から部屋の中が丸見えだ。でもこの街にはホテルはここしかないらしいので仕方がない。それに普通のおじさんやおばさんが泊まっているので、まあ大丈夫だろうと半分自分に言い聞かせる。
自転車が泥だらけなので、自転車を洗った。洗い終わって部屋に持ち込もうとすると、ホテルのおやじが「階段下のここに置け」と言う。だが、きれいに洗ったので部屋に持っていきたいと何度か交渉した。おやじも根負けしたようで、「もってけ」と半ば呆れたように言った。今日の状況からすると、ここは譲れないところだ。
部屋の中に自転車を運び入れ、ちょうどドアのつっかい棒代わりになった。鍵穴はガムテープでふさぎ、ドアノブの上にコップを載せ、外部からの進入に備える。ちょっとやりすぎかなと思ったが、これで安心して眠れる。




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