旅の終盤、最大のピンチ
今日は85kmを走る予定だ。日中の暑さは、自転車を漕いでいるともうゆっくり観光どころではなく、一刻も早く歩を進めて帰りたいというのが正直なところ。疲れもたまり、日を追うごとに脚が重くなってくる。
そんな中、唯一の癒しが宿だ。同じ値段なら、綺麗で設備が整っているに越したことはない。その方が疲れが取れるというものだ。基本安宿に泊まるのだが、あるところには安くてもしっかりした宿があるのである。そんな宿を狙って、今日は85km走る。
しかし、朝から走り始めて30分ぐらいしか経っていない頃、突然、末っ子の自転車から「パーン!」という激しい音が聞こえた。末っ子もかなり驚いた様子。どうやらパンクしたようだ。


運悪く何か鋭利なものでも踏んだんだろうと思って替えのチューブを交換して進もうとしたら、タイヤのサイドからチューブがはみ出している。どうやらタイヤの劣化でタイヤサイドが破断し、そこからチューブがはみ出してパンクしたらしい。この状態だとタイヤ自体を交換しないと、またすぐにパンクしてしまう。
しかし、タイヤの予備はさすがに持っていない。出発前にタイヤの状態は確認していたが、連日の猛暑でタイヤも悲鳴をあげたようだ。しかも末っ子の自転車はジュニアのロードバイク。タイヤの在庫を抱えているお店などほとんど無いはずだ。しかも世間はお盆休み。営業しているお店を探すだけでも大変だ。この旅一番の大ピンチかもしれない!
奇跡的な救いの手
とりあえず、空気圧を下げ、荷物を全て自分の自転車に載せ換え、数キロ先の柳井市まで走る。柳井市のサイクルショップを検索し、スポーツバイクを扱っているお店へダメ元でTEL。電話が繋がり、運良く営業中だ!
次にジュニアロードバイクのタイヤがあるか確認。しかし、やっぱり在庫はないとのこと。状況を話し、藁にもすがる思いで何か良い対処法はないか聞くと、しばらくして、布テープで内側から補強すると良いとのこと。
そうこうやりとりをしていると、思い出したようにショップの方が「新品の在庫はないが、確かレンタル用のジュニアロードバイクがあったはずなので、貸出中でなければそのタイヤを外して対応してもいい」と。お店の状況を確認して折り返してくれるとのことだった。
数分後、電話がかかってきて「対応できる」との連絡!「ヤッタ!!!」
捨てる神あれば拾う神あり。早速ショップへ向かう。
地元ショップの温かい支援
そのショップはルートから少しだけ入った柳井市中心にあるサイクリング・サロン・ヒロシゲ。柳井市はお世辞にも大きな街とは言えないが、ヒロシゲはスタッフもかなりいて、お客様で賑わっていた。ちょうどツーリングから帰ってきた人たちが押し寄せてきていたようだ。
しばらくすると、電話口で対応してくれたスタッフさんがやってきて、丁寧に対応してくれた。無事タイヤも付けることができ、ブレーキやホイルバランスなどもさりげなくチェックしてくれた。スタッフさんもロングツーリングの経験が豊富のようで、自分たちの状況を察してくれたようだ。



サイクリング・サロン・ヒロシゲのスタッフさん、本当にありがとうございます!!!
海岸線を無心で走る
遅れを取り戻すため先を急ぐ。お昼までには半分40kmはこなしておきたい。海岸線を無心で走る。幸いなことに、ロードの状態も良く、アップダウンも少ない。しかし、疲れがたまってか、思いのほかスピードが出ない……。
昼食は一番暑くなる14時頃に取ることにし、小腹を満たしつつ走る。14時ごろ、昼食をと思ったが、今度は都合よくお店がない……。さすがに腹が減ってはなんとやらで、仕方がないのでコンビニで済ませる。走ってはコンビニ休憩を繰り返す。今日は何本ペットボトルを買っただろうか。とにかく飲まずにはいられない。
頑張った甲斐あって、予定の時間前にホテルに到着。
山口 岩国市—防府市 走行距離:86km。父娘夏休みサイクリングツアー「東京−福岡」20日目を終える。


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