出世城と念願のうなぎ
今日は遅めの10時に出発。
まずは家康が遠州攻略のため築城し、17年間過ごしたという浜松城へ。別名「出世城」とも呼ばれているらしい。比較的ミニマムな天守閣だが、家康がこの城から天下へと羽ばたいていったと思うと、男のロマンを感じる。

そして、いよいよこの旅一番の楽しみでもある、浜名湖のうなぎを食べることだ!!!!!!!!!!!!!!

浜名湖
うなぎの店探しは父(私)が担当。人気の店は浜名湖の海沿いよりも山沿いに集中しているが、自転車の旅の場合、そう簡単に目的地まで行けないのが悲しいところだ。山沿いまで行くと、また戻ってこないといけないため、下手すると一日がかりの時間のロスになってしまう。仕方がないので、海沿い側限定で検索することにした。
開店が11時30分でルート近くにあるお店をピックアップ。店構えは割烹店によくある感じで、アウトドアな風貌の親子二人連れには少々場違いな感じではあるが、旅の恥はかき捨て。今日は食べることに集中する。


店には12時前に着いたが、すでにたくさんの人が入っていた。注文してから待たされること数十分、うなぎがやってきた。香ばしい匂いが食欲をそそる。末っ子は「今まで食べたうなぎと違う、うなぎってこんなに美味しいんだ」と大満足な様子だった。
再びの雨雲とルート選択の慎重さ
うなぎを食べ終え、まだ決めていなかった今日のゴールを決めることに。ルートから少しそれるが程よい距離にキャンプ場を発見。今日は朝から快晴だったが、昨日のようなことがあるとまずいので念の為、これからの天気を確認する。すると……またしても午後から天気が崩れるらしい。おまけに落雷注意報まで出ている。昨日とまるで同じだ。
でも、今の空を見る限りそんな様子はまるでない。今日の宿はもう少し様子を見てから決めることにする。
浜松から名古屋方面に向かうには、地図で見るとどうしても避けられない峠が二つある。静岡は結構自転車が通れない道路が多い。福岡では通常の道路であればほとんど通れるので、その感覚でいるととんでもないことになる。こんな時、ヨーロッパの道路事情を思い出す。同じ日本でも地域でこんなに異なるとは。
ルートに関しては地図だけを頼りにできない。これまでの経験からすると、「地元のことは地元人に聞け、しかし一人の言葉を100%鵜呑みにするな。自転車の通れる道はサイクリストに聞くのが信憑性が高い」ということだ。
第一の関門突破:甘えん坊の成長
最初の峠越えは、うなぎ屋のおばちゃん情報によれば、海沿いの1号線のルート以外あり得ないと言っている。しかし、地図で見る感じバイパスになっている様子で、通れない確率が高いトンネルがある。経験上、静岡ではバイパスのほとんどが自転車通行禁止だ。
うなぎ屋のおばちゃん情報を半分くらい信じ、次はルート沿いの消防署の爽やかお兄さんに聞いてみることに。お兄さん情報では、やっぱり1号線バイパスは通れないらしい。1号線から分かれる旧道の峠道を超えるのが一番とのことだった。
しかし、できればそのルートは避けたい。地図で見る限り、道路が蛇行しているので、そのルートは結構峠色が強そうだ。そんな中、地図をよく拡大して見ると、1号線沿いに細い道が連なっている。そしてトンネル頂上付近にまっすぐ繋がっている様子だ。この道に賭けてみようとルートを進む。
道はどんどん細くなり、最後にはジャリ道に変わる。ダメだったかと思うと、その先に工事現場のガードマンが立っている。恐る恐る聞いてみると、この道で抜けることができるらしい。喜び勇んで進んでみると、カーブを曲がった先に、まさかの展開。まっすぐで結構な勾配の坂道が、1号線のバイパスと並行してトンネルの上の方へと続いている。通れるのはありがたいが、これではあまり意味がない。
しかし、ここまで来て引き戻っても仕方がないので、覚悟を決めて登ることにする。すかさず後ろから末っ子のブーイングの声が上がる!末っ子は「自転車から降りて押してはダメか」と聞いてくる。

「ダメだ」と答える。一度押すとクセになる。頑張って登れと。
一足先に頑張って登りきると、末っ子はまだ後ろの方で、必死で漕いでいる。これはちょっとムリかなと見ていると、ゆっくりとだが確実に一歩一歩登ってきた。そして登りきった。意外にやるもんである。少しずつ成長する姿がなんだか微笑ましく感じる。甘えん坊の末っ子が少し大人に見えた瞬間だ。

第二の峠と稲妻
第一の関門を突破すると、次は第二の峠。峠を越えるにはあと30km進まなければならない。時間は16時を差し掛かっていたが、明日朝一から峠越えも辛いので、少し長くなるが今日のうちに片づけることにする。
空は天気予報通り、どんよりと雲が多くなってきた。仕方がないので今日もホテルに泊まることに。峠を越えた先のホテルを予約して峠越えにチャレンジする。
改めて第二のルートを確認する。地図上では二つのコースが存在する。一つ目は、ルート最短の距離だが両脇を山で囲まれた部分がかなり長いコース。二つ目は、少し迂回し距離は長くなるが、山に囲まれた部分が一つ目のコースより短いコースだ。
休憩がてらコンビニに寄り、情報収集。店員の若いお姉さんに聞いてみる。コンビニからはまだ距離のあるコースだが、結構信憑性のある答えが返ってきた。一つ目の山に囲まれた部分が長めのコースの方が、勾配は緩やかで上り易いらしい。若いお姉さんの言葉だったのでどうかとも思ったが、自分の直感を信じることにした。
ルートを進むと、お姉さんの言う通り、なだらかな勾配で問題なく進めた。末っ子もひと安心だ。雨はまだ降ってこないが、先程から黒い雲の間からイナズマが激しく光り、今にも雨が降ってきそうな勢いだ。19時頃、なんとか濡れずにホテルへ到着。今日も一日お疲れ様。
浜松—浜名湖—岡崎 走行距離:約77km。父娘夏休みサイクリングツアー「東京−福岡」8日目を終える。


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